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先輩

昨日、噂のような感じで先輩が死んだという情報が入ってきました。
しっかりとした連絡ではないし、新聞にも載っていない・・・もしかしたら嘘かもしれない。

2つ年上の、その先輩は私にとって大きすぎるぐらいの先輩で、私からはあまり話しかける事がなく、いつでも先輩から声を掛けていただいていました。

社会に出てすぐの頃、現場で偶然にあった先輩に「おいっ茂樹!今はブルーカラーはダメだぞっ!ホワイトカラーになるかホワイトカラーと対等にやりあえるようにならなきゃー!」って・・・まだ10代の私に言うんです。

20歳ぐらいの頃、貧乏で困って車を売ろうとしていたとき、先輩は事故車にも関わらず超高値で売りさばいてくれました。

時々、行きつけの店などにエアコンの仕事があったら紹介してくれた先輩。
飲みに誘っていただいたこともありました。
その席では、おつまみのジャイアントコーンを指して「世界は大きいぞ!モロコシ一つとってもこれだけの差があるんだから・・・」と言ってました。

武器の運び屋をやっている時は(たぶん合法的な仕事だと思うのですが)、イラン人から背中に鉄砲を押し付けられた時の話をしてくれました。

そうそう、白鳥の話しもありました「水面を優雅に滑っていく白鳥も、水中では一生懸命に足を動かしてるんだぞっ!お前も一生懸命やるのは当たり前だけど、それを涼しい顔して何でも楽勝、楽勝って顔してやるんだぞっ!」って言ってました。

いつも先輩から連絡をくれて、私から連絡する時には電話番号が変わってたり、住所が変わってたりで連絡がまともに取れたことの無い先輩。

先輩にしては珍しく工場で働いているって噂を何年か前に聞きました。

確認が取りようがなくて・・・何より情報を寄せてくれた人も、私のところに真相を知りたくて連絡してきたぐらいですから・・・


そんなブラックな冗談の似合う先輩だけに、嘘であって欲しいと切に願います。

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